1999 大会要項・試合結果

    世界選手権大会  (このページの写真のほか、写真のみのページもあります)

     「1999年世界柔道選手権大会(女子)」
                  講道館 M.M.

     1999年 世界柔道選手権大会は、10月7・8・9・10日の4日間、イギリス・バーミンガムにおいて行なわれた。5月に最終選考会を行ない日本代表となつた選手達は、国内外での厳しい強化合宿を乗り越え、本大会に臨んだ。
     現地当着後4日間、日本に比べかなり寒い気候の中ではあったが、体調を崩す者もなく充実した調整練習を行ない良好なコンディションで大会を迎えることができた。
     会場はヨーロッパを中心に世界中の多くの柔道愛好家が集まり、盛大な大会となった。
     日本選手団の構成と試合結果は以下の通りである。

    団 長    藤田弘明 (強化委員長・九州産業大学)
    副団長    南喜陽  (専任コーチ・新日鉄)
    監 督    吉村和郎 (全柔連女子ヘッドコーチ・警視庁)
    コーチ    日蔭暢年 (全柔連女子コーチ・ミキハウス)
    コーチ    山本洋祐 (全柔連女子コーチ・日体大教)
    コーチ    出口達也 (全柔連女子コーチ・広島大教)
    コーチ    山口香  (全柔連女子コーチ・武蔵大教)
    コーチ    木村昌彦 (全柔連女子コーチ・横浜国大教)
    ドクター   目崎登  (医科学委員会副委員長・筑波大教)
    トレーナー  富山正一 (グローバルスポーツ)
    選 手    48Kg 田村亮子(トヨタ)
           52Kg 楢崎教子(ダイコロ)
           57Kg 武田淳子(コマツ)
           63Kg 前田桂子(筑波大学)
           70Kg 上野雅恵(住友海上)
           78Kg 阿武教子(警視庁)
          +78Kg 二宮美穂(コマツ)
    補 欠         薪谷翠 (筑波大学)

 ◆大会初日
+78Kg級(二宮美穂選手出場)

二回戦
二宮美穂  リー・シャオ・フン(台湾)
     (合技)  
けんか四つのリーに対し、二宮、なかなか引手が持てない。リー、釣手だけの払い腰を仕掛けるが二宮うまく捌く。二宮の大内刈・体落も引手なく効果なし。序盤、両者に指導が与えられるが二宮慌てず落ち着いて攻めれば、中盤リーに注意が与えられる。後半に入り、ようやくしっかり組んだ二宮、思い切り良く大内刈に行けば技有となる。すかさず、横四方固に抑込んで合技一本勝。

三回戦
二宮美穂  ブライアント(イギリス)
     (優勢勝) 
慎重になりすぎて技のでない二宮に対し、ブライアン長身を利して片襟・片袖からの内股を連発する。序盤、二宮に指導が与えられ、その後は攻勢に出るが懐が深くポイントを奪えない。後半に入り、二宮、ブライアンの内股を崩して抑えたかに見えたが待て。終盤、小外刈・体落と攻め続けたものの、うまく捌かれ時間となる。

敗者復活二回戦
二宮美穂  ハートベルト(オランダ)
     (判定) 
巨漢ハートベルトに対し、なかなか自分の柔道ができない。たんたんと試合が進み、二宮の大内刈・体落も効果なく、ハートベルトも大内刈から払腰を狙うが体を回せない。ハートベルトが膝をついた場面以外山がないまま試合終了し、判定は3-0で二宮に揃う。

敗者復活三回戦
二宮美穂  ローゼンスティール(アメリカ)
       (棄権) 
序盤、前に出て攻める二宮に対し、ローゼンスティール払巻き込みで応酬する。中盤、膝を痛めたローゼンスティール、二宮の攻めでつぶれ、抑えに入ったところでまいった。

二宮の写真三位決定戦
二宮美穂  シコ(フランス)
     (合技) 
二年前のパリ世界選手権で敗れているシコに対し、序盤、慎重になりすぎた二宮に指導が与えられる。しかし、その直後、組際、思い切り良く大外刈に行けば技有となる。その後、シコに大外刈で効果を奪われる場面もあったが最後まで落ち着いて攻め、後半、体落で技有を奪い合技一本勝。

決勝戦
マクシモフ(ポーランド) イン(中国)
            (合技) 
イン、一本背負投、マクシモフ大内刈、払腰と攻め合う展開となる。中盤、インの一瞬の隙をついてマクシマフ思い切りの良い大内刈に行けば、インたまらず倒れ技有となる。すかさず袈裟固に抑え、合技による見事な一本勝。



78Kg級(阿武教子選手出場

二回戦
阿武教子   シュー・ユアン・リン(台湾)
     (反則勝) 
阿武に十分に組まれることを警戒するシュー、組手争いと組際の技を連発する。明らかに投げる意志のない技にもかかわらず、中盤までは両者に注意が与えられる。後半、落ち着いてしっかり捌く阿武、シューが手を放しながら払腰にきたところでシューに警告が与えられる。その後、ようやく十分に組んだ阿武、大内刈・背負投と攻め立て、なすすべのないシューついに反則負けとなる。

三回戦
阿武教子   サンミゲール(スペイン)
     (合技) 
序盤、慎重になりすぎた阿武に指導が与えられる。しかし、まったく慌てない阿武、しっかり組んで大内刈に行けば有効。中盤、右で攻め込み、タイミング良く左袖釣込腰に行けば見事に決まり技有、すかさず横四方固に抑込んで合技一本勝。

阿武の写真 準決勝戦
阿武教子   カン・ミン・チュン(韓国)
     (注意) 
けんか四つ変形のカンに対し、慎重になりすぎ技が出ない。序盤、互いに技が出ていないにもかかわらず、若干姿勢の悪い阿武に指導が与えられる。中盤、今度は前に出て攻める阿武に対し、組手を嫌うカンに指導、続けて注意が与えられる。終盤、なんとか挽回しようと奥を取り頭を下げようとするカンの攻めも、阿武うまく捌きそのまま時間となる。

決勝戦
阿武教子   イン・ユーフェン(中国)
     (大内刈)
若く元気の良いインに対し、阿武自分の組手にしようとするが力が強く良い組手になれない。序盤、またしても両者に動きがないにもかかわらず、若干姿勢の悪い阿武に指導が与えられる。その後、大内刈・背負投と攻めるがうまく捌かれポイントを奪えない。中盤、両者の動きが止まったところで、今度は両者にそれぞれ指導・注意が与えられる。後半に入って動きの良くなった阿武、3分過ぎ思い切り良く大内刈に行けば見事に決まり一本勝。 


70Kg級(上野雅恵選手出場)

一回戦
上野雅恵   オリベイラ(ブラジル)
     (崩上四方固)  
序盤、オリベイラをしっかりつかまえた上野、体落に行けば有効。すかさず送襟絞から抑えに行くが待て。再開後、再度体落で崩して抑えに行き、崩上四方固一本勝。

二回戦
上野雅恵  ツェレンカンド(モンゴル)
     (注意)  
喧嘩四つで背中を持ってくるツェレンカンドに対し、上野、下からついて体落で揺さぶる。序盤から終始、体落、背負投、大外刈、右一本背負投、寝技と攻め立て相手に注意が与えられるが、ポイントを奪うことはできないまま時間となる。注意による優勢勝。

三回戦
上野雅恵   ウェルブルック(ベルギー)
     (優勢)  
ウェルブルック、内股、上野、体落、大外刈と攻め合う。ウェルブルックの内股も引手なく、上野うまく捌き効果なし。上野の体落も懐深くポイントを奪えない。一進一退の攻防が続いた終盤、上野が足払に行こうと足を上げた瞬間タイミング良く大外刈であわされ有効を奪われる。その後攻勢に出て、ウェルブルックに指導が与えられたもののそのまま時間となる。

敗者復活二回戦
上野雅恵   スヴィールス(オランダ)
     (崩上四方固)  
序盤、慎重になり、技が出ない上野に指導が与えられる。その後大外刈、体落と攻めるがうまく捌かれる。中盤、スヴィールスが腹這いになったところを首を極めて巧みに崩上四方固に抑え一本勝。

敗者復活三回戦
上野雅恵   チン・ドン・ヤ(中国)
     (横四方固)  
喧嘩四つのチンが内股、上野、体落の打ち合いとなる。一分過ぎ、奥を取られ頭を下げられた上野、動きが止まり指導を与えられる。後半に入りようやく動きの良くなった上野、一瞬の隙をついてタイミング良く大外刈に行けば有効となる。すかさず、横四方固に抑え込んで一本勝。

上野の写真 三位決定戦
上野雅恵   ホーウェイ(GBR)
     (双手刈)  
開始早々、ホーウェイ組際の双手刈を仕掛ける。上野、組みに前に出たところで入られた双手刈にたまらず、背中から落ち、開始9秒、双手刈一本負。

決勝戦
ウエルブルック(ベルギー)   ベラネス(CUB)
              (背負投) 
序盤、ベラネス、左右の背負を連発し、ウエルブルック良い形になれない。ベラネス優勢で進んだ後半2分30秒ベラネスの低い左の背負投をウエルブルックこらえきれず、効果を奪われる。終盤、ポイントを守りきろうと組際の背負投を連発するベラネスに、指導が与えられるが、残り4秒タイミング良い背負投にウエルブルックたまらず宙を舞い一本となる。

63Kg級(前田桂子選手出場)

二回戦
前田桂子  フォン・レコウスキー(ドイツ)
     (背負投)  
相四つのフォンに対し、引手から先に持ち、小内刈で崩して、背負投のチャンスを伺う前田に対し、フォン奥襟から大外刈、内股を狙う。中盤、ようやく釣手が持てた前田、足技の牽制からタイミング良く背負投に行けば見事に決まり一本勝。

三回戦
前田桂子  シュッツ(アメリカ)
     (背負投)  
相四つで、払巻込、背負投をしかけるシュッツに対し、前田、小内刈で崩しての背負投を狙う。序盤、先に仕掛けられたが落ち着いて捌きチャンスを伺う。中盤に入り、動きの良くなってきた前田、釣手を振って足技から背負投に行けば見事に決まり一本勝。

四回戦
前田桂子  ズデンコワ(チェコ)
     (送襟絞)  
開始早々、ズデンコワの隅返で効果、続けて浮足だったところをもつれて尻もちをつき、二つ目の効果を奪われる。なかなか自分の柔道ができない前田であったが、中盤、スデンコワが掛け倒れた一瞬の隙をつき、送襟絞に決め一本勝。

前田の写真 準決勝戦
前田桂子  クシズマディア(ハンガリー)
     (背負投)  
序盤、釣手から持ち、小内刈で揺さぶる前田、軽快な動きで試合をリードする。中盤、しっかり組んだ前田、釣手を振って、背負投に行けば、クシズマディア、たまらず宙を舞い一本勝。

決勝戦
前田桂子  バンデカベイ(ベルギー)
     (背負投)  
序盤、肩に力が入り、動きの悪い前田、バンデカベイの朽木倒を捌ききれず有効を奪われる。その後も朽木倒、背負投とさきに先に攻めれらる展開となる。後半に入り、ようやく動きの良くなった前田、相手の攻めをうまく捌きなから、背負投のチャンスを伺う。3分過ぎてバンデカベイが技をかけて戻ろうとするタイミングをとらえ思い切りよく背負投に行けば、きれいに決まり、逆転の一本勝。

57Kg級(武田淳子選手出場)

一回戦
武田淳子  ザングランド(ブラジル)
     (優勢)  
相四つのザングランドに対し、武田、奥を取って、大外刈、払腰を狙う。1分30秒武田、ザングランドに一瞬の隙をつかれ、支釣込足で有効を奪われる。3分過ぎ守りに入ったザングランドをしっかりつかまえ、大外刈から払巻込に変化すれば、たまらず倒れ技有となる。残り1分弱、気持ちが守りに入り、腰が引けたところに再度、タイミング良い支釣込足に入られ、技有、そのまま時間となり、優勢負。

決勝戦
ゴンザレス(CUB)   フェルナンデス(ESP)
           (優勢勝) 
開始早々、ゴンザレスの双手刈にフェルナンデス大きく浮くも何とか腹這いに逃れる。その後も掬投、双手刈と惜しいところまでいくもののフェルナンデスしぶとく残し、ポイントを奪えない。後半に入った2分30秒、ゴンザレスの朽木倒にたまらず、背中から落ちたフェルナンデス。審判は一本のコールをしたものの副審の場外のジェスチャーで取消となる。その後、命拾いしたフェルナンデス劣勢を挽回しようと前に出て攻めるも、ゴンザレスもまた落ち着いて捌き、逆に袖釣込腰で技有を奪う。終了間際にも双手刈で効果を追加したところで時間となる。

52Kg級(楢崎教子選手出場)

二回戦
楢崎教子  チャン・メイ・リン(香港)
     (合技)  
開始早々から、積極的に攻める樽崎、出足払からの大外刈で有効を奪う。その後も一方的に攻め、大外刈技有、再度倒れたところを巧みに袈裟固の抑え、合技一本勝。

三回戦
楢崎教子  スリバン(アールトラリア)
     (横四方固)  
スリバン、樽崎の圧力に掛け倒れの技しか出せない。樽崎、内股をうまく捌いて、巧みに抑えたかに見えたが、待て。再開後まともやスリバンが掛け倒れたところで、今度はがっちり横四方固で抑え、一本勝。

四回戦
楢崎教子  ケ・スン・ヒ(PRK)
     (大外刈)  
序盤、互いに警戒して組手争いの続く両者に指導が与えられる。奥を取り、ひきつけようとするケーに対し、樽崎相手の力を巧みに横にずらす。中盤、ようやく自分の組手になった樽崎、足技での牽制から思い切りい大外刈に行けば、有効となる。後半、ケーがバテてきたところに樽崎しっかり組んで大外刈で牽制する。ケーが警戒して下がった一瞬のタイミングを見逃さず乾坤一擲の大外刈を放てば見事に決まり、一本勝。

楢崎の写真 準決勝戦
楢崎教子  ソウアクリ(アルジェリア)
     (合技)  
組手が厳しく十分な組手にさせてくれないソウアクリに対し、足技で揺さ振り、体落を狙う。中盤、ソウアクリの技をつぶして巧みに横四方固に入るが21秒で場外に逃げられ技有。後半、若干動きが止まる場面も見られたが終了間際、狙いすました大外刈に入ればソウアクリたまらず倒れ技有、合せ技一本勝。

決勝戦
楢崎教子  ベルデシア(キューバ)
     (注意)  
何度も対戦したことのある両者。互いに警戒して技がでない。序盤、座り込んで大外刈、双手刈を仕掛けたベルデシアに指導。中盤には、慎重になりすぎ技の出ない樽崎に指導が与えられる。何とか組んで技に入ろうとする樽崎だが、ベルデシア、組際の背負投を連発し、良い形に出来ない。ベルデシア優勢で進んだ終盤、常に前に出て勝負した樽崎のプレッシャーにベルデシア遂に手を離して背負投を掛け注意が与えられる。

48Kg級(田村亮子選手出場)

一回戦
田村亮子  ロウトニ(チュニジア)
     (合技)  
開始早々、内股で技有を奪った田村、その後も先に攻め、小内刈で有効。最後は背負投で担ぎ上げ技有、合技一本勝。

二回戦
田村亮子  カリエワ(カザフスタン)
     (袈裟固)  
序盤から巴投、内股、背負投と一方的に攻めまくる。内股で有効を奪った後、防戦一方のカリエワに中盤までに注意が与えられる。後半に入りさらにスピードアップした田村、組際の小内巻込で有効を奪い、すかさず、袈裟固に抑え込んで一本勝。

三回戦
田村亮子  クロプストラ(オランダ)
     (大外刈)  
開始早々から、出足払、内股と攻めまくる。三発目の内股で技有、もつれて立ち上がろうとするチャンスを逃さず大外刈に行けば見事に決まり一本勝。

四回戦
田村亮子  ニチロ(フランス)
     (判定3−0)  
何度も対戦している両者。田村、足技で揺さぶっての巴投、背負投。ニチロ、小外・小内から片襟・片袖での内股を狙う。田村の積極的な連続攻撃もニチロ、冷静に捌き、時折見せる内股で反則もとらせない。終盤、焦りの見えた田村、片襟の背負投に行き、ヒヤリとした場面もあったが終始攻め続け、試合終了。判定3−0で田村に揃う。

田村の写真 準決勝戦
田村亮子  パク(韓国)
     (注意)  
田村、相四つで奥襟を持ってくるパクに対し、組手を警戒してなかなか自分のペースに持ち込めない。序盤、組み合わない両者に指導が与えられた後、あせって攻めに出た田村、一瞬の隙をつかれ、座り込みの大外刈から抱きつかれ効果を奪われる。ポイントを先行され、熱くなった田村、奥をとって大外刈、内股と炎のように攻め、受けるのが精一杯のパクに注意が与えられる。今度は前に出てくるパクに背負投で応戦するが決まらず。終盤、組際の払腰でパクを大きく浮かせるも効果、そのまま時間となり、注意による優勢勝。

決勝戦
田村亮子  サボン(CUB)
     (判定3−0)  
何度も対戦している両者、何とか試合の主導権を取ろうとサボン、袖釣込腰、田村、背負投を中心に攻め合う。序盤、相手の出方を伺い技の出ない両者に指導が与えられる。中盤以降、田村が背負投で2回サボンを浮かせた以外は互いに完璧に相手の技を捌き、時間となる。判定はスピードに勝り、僅かに攻め勝った田村に揃う。

無差別級(二宮美穂選手出場)

二回戦
二宮美穂  ジャウリン(フランス)
     (袈裟固)  
左右の払腰を狙うジャウリンに対し、二宮、支釣込足・出足払で牽制する。中盤、しっかりつかまえた二宮、思い切りよく大外刈に行けば、ジャウリンたまらず倒れ有効、そのまま袈裟固に抑え込んで一本勝。

三回戦
二宮美穂  ハートベルト(オランダ)
     (注意)  
78Kgでも対戦している両者。二宮、先に組んで足技から体落を狙うがハートベルト巨体を利して受け、決まらない。序盤、技の出ないハートベルトに指導、その後今度は技の出ない両者それぞれ指導、注意が与えられる。後半に入り、二宮、大外刈、体落と積極的に攻めるが効果なく、ハートベルトの払腰を二宮うまく捌く。そのまま時間となり、注意による優勢勝。

準決勝戦
二宮美穂  ボジリワ(ブルガリア)
     (袈裟固)  
開始早々、しっかり組んでタイミング良く大外刈に行けばボジリワたまらず倒れ技有(主審1本のコールも、副審二人が技有)。その後、ボジリワ、背中を持ち、接近戦からの払腰・裏投を狙うが二宮うまく捌く。二宮、間合いをとって、出足払・大内刈から体落・大外刈を見せるが、惜しいところで決まらない。終盤の3分40秒、大内刈、大外刈、体落の連続攻撃で有効を奪い、袈裟固に抑え込んだところで「まいった」。

決勝戦
二宮美穂  ベルトラン(CUB)
     (払腰)  
けんか4つの両者、二宮、大内刈・体落。ベルトラン、小外刈・払腰を狙う展開となる。序盤、硬くなり、技の遅い二宮に指導が与えられる。その後、積極的に前に出て攻める二宮。大内・大外・体落と攻め立てる。しかし、ベルトランも下がることなく応戦し、大技の打ち合いとなる。後半に入り、互いに競り合ったところでベルトランの思い切りの良い払腰をまともに受け、たまらず宙を舞い、一本負け。


写真ページ

    4月29日 全日本柔道選手権大会(日本武道館)試合結果(左側が勝者)

    決 勝 (優勝)篠原 信一  優勢勝(技 有)  棟田 康幸
    準決勝     篠原 信一  優勢勝(判 定)  猿渡 琢海
    準決勝     棟田 康幸  優勢勝(判 定)  三谷 浩一郎
    準々決勝    篠原 信一  一本勝(内 股)  大坪 俊裕
    準々決勝    猿渡 琢海  優勢勝(判 定)  養父 直人
    準々決勝    三谷 浩一郎 一本勝(一本背負) 井上 康生
    準々決勝    棟田 康幸  優勢勝(判 定)  真喜志 慶治

    全試合対戦結果表(イメージファイル45KB)

    平成11年、全日本選手権柔道大会は、天皇・皇后両陛下をお迎えし東京・日本武道館において開催された。 決勝戦では、連続優勝を狙う篠原信一五段(旭化成)が、史上最年少優勝を目指した棟田康幸三段(明治大学1年・18才2ヶ月)から大外刈・技有を奪い優勝し、世界選手権、100Kg超級・無差別級の代表に選出された。
    全日本柔道連盟創立50周年の記念大会である今大会は、例年に勝る盛況となった。試合内容も井上(康)・棟田・猿渡等、勢いのある若手選手と、そうはさせじと立ちはだかる篠原・三谷・養父等ベテラン勢の息詰まる戦いが続き、見ごたえのあるものであった。特に準々決勝、三谷浩一郎四段(日本道路公団)対 井上康生三段(東海大学)の一戦は、三谷選手が、序盤から激しく攻め立てる井上選手の一瞬の隙をついた一本背負投で見事な一本を決め、技の妙味を見せつけた。
    また、天覧試合となった準決勝以降も、一本となる技こそ見られなかったものの、互いに死力を尽くした戦いを繰り広げ、天皇・皇后両陛下も惜しみない拍手を送られた。表彰式までご覧になり、多くの観衆が見送る中、何度も手を御振りになる御姿は、柔道の醍醐味を堪能することのできた満足感に溢れたもののように感じられた。伝統ある全日本柔道選手権、その人気の源は、競技柔道の発展の中で勝つことに執着するあまり見失いがちになる「正しく組んで、日頃から鍛練を積んだ技で最期まで一本を取ることを目指す」選手達の姿勢と柔道ファンの期待に有ると思われる。柔道の魅力の一つである「柔能く剛を制す」を目指すことと併せ、今後益々の発展を祈って観戦記とする。          (講道館 M. M.)

1999 嘉納治五郎杯国際柔道大会のお知らせ

日 程: 1999年1月09日(土)〜10(日)
     1月09日(土)開場 08:30 試合開始 09:00 
            60kg級/66kg級/73kg級/81kg級
     1月10日(日)開場 08:30 試合開始 09:00
            90kg級/100kg級/100kg超級
会 場: 日本武道館
入場料: 大人\2,000 / 小・中学生 \1,000

前売券のお求めは:

○ 嘉納治五郎杯国際柔道大会事務局
       〒112-0003
       東京都文京区春日1-16-30 講道館内本館2階
       phone: 03-3818-0891
       fax:   03-3818-4791
○ チケットぴあ
       phone: 03-5237-9999
       fax:   03-5237-9977(スポーツ専用)
○ 全国のファミリーマート(一部地域・店舗除く)でもご購入いただけます

主 催:(財)講道館・(財)全日本柔道連盟
後 援: 外務省・文部省・東京都・日本体育協会
     日本オリンピック委員会・日本武道館・NHK
     朝日新聞社

テレビ放映予定 :NHK総合TV 1/09(土) 16:00〜17:30
                1/10(日) 14:15〜15:40